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オフィスデザインの変化|ハイブリッドワーク時代の素材選び

働き方が変わった今、オフィスに求められる「質」と「耐久性」を再考する

コロナ禍を経て、オフィスという空間の意味は根本から問い直された。かつて「業務をこなす場所」だったオフィスは、今やチームの創造性を引き出し、企業文化を体現するブランドスペースへと進化しつつある。その変化は、インテリアや建材の選定にも直接影響を与えている。ハイブリッドワークが定着した時代において、オフィスデザインに何が求められているのか――素材の観点から深掘りしていく。

ハイブリッドワーク時代のオフィスに起きている変化

週に数日しか出社しないワーカーが増えた今、オフィスに足を運ぶ動機は「業務の遂行」だけではなくなった。対面でのコラボレーション、チームビルディング、そして企業への帰属意識の醸成――こうした目的がオフィス訪問の主な理由として浮上している。

こうした背景から、オフィスデザインのトレンドは大きく二極化している。一方では、集中業務に特化した個人ブース・防音個室の需要が高まっている。他方では、チームが自然と集まりたくなるような、開放的で居心地の良いコミュニティゾーンの設計が重視されている。どちらの用途においても共通して問われるのが、空間を構成する素材の品質と耐久性だ。

オフィス空間で素材が果たす役割

オフィスの内装素材は、単なる「見た目」の問題ではない。毎日多くの人が触れ、清掃され、什器が動かされ、時には飲食も行われる——そうした過酷な使用環境に耐えながら、企業のブランドイメージを長期にわたって体現し続けることが求められる。

特に注目されているのが、化粧板(メラミン化粧板・高圧ラミネート)の活用だ。デスク天板・収納扉・間仕切りパネル・カウンター天板など、オフィス空間のあらゆる水平・垂直面に採用されるこの素材は、デザインの自由度と機能性を高次元で両立できる点で、設計者から高い支持を集めている。

フライドラー社が130年をかけて培った素材の力

化粧板の世界において、ひときわ存在感を放つのがドイツのメーカー、フライドラー社( PFLEIDERER )だ。1890年代の創業から130年以上にわたり、ヨーロッパの厳しい品質基準と市場の要求に応え続けてきたその歴史は、素材への深い洞察と不断の技術革新の積み重ねにほかならない。

130年という年月は、単なるブランドの老舗性を意味しない。それは、幾度もの建築トレンドの変遷、素材技術の革命、そして使用者のニーズの変化を、現場でリアルタイムに体験してきた証だ。二度の世界大戦を越え、戦後復興期のモダニズムを支え、1990年代のデジタルオフィス化の波にも対応し続けた——その実績が、現在のラインナップに色濃く反映されている。

日本市場への展開においても、フライドラー社の製品は国内の設計事務所・ゼネコン・家具メーカーから高い評価を受けている。ヨーロッパ品質のもつ普遍的な美しさが、和のテイストや日本のオフィス文化とも違和感なく融合するためだ。

273種類のデコールと26種類のテクスチャが生み出す設計の自由

フライドラー社の化粧板が現代のオフィスデザインで選ばれる理由のひとつが、その圧倒的なバリエーションにある。273種類のデコール(柄)26種類のテクスチャ(表面感)を誇るラインナップは、設計者に対して類まれな選択の自由をもたらす。

デコールのカテゴリは多岐にわたる。ウッド系(無垢材・突板・流木・古木調)、ストーン系(大理石・スレート・コンクリート調)、ソリッド系(マットカラー・ハイグロスカラー)、そしてファブリック調やメタル調まで——空間コンセプトに応じた素材感を、コスト効率よく実現できるのが化粧板の強みだ。

テクスチャについても同様だ。26種類の表面加工は、視覚的な印象だけでなく触覚的な体験をも設計できることを意味する。スムースマットからディープエンボス、ウッドポア、ハプティック(触感)仕上げまで、人が手で触れたときの感触が、空間への信頼感や上質感に直接つながるという観点から、テクスチャ選定はますます重要視されている。

オフィスデザインのトレンドと素材選びの交点

2020年代のオフィスデザインにおける主要トレンドを整理すると、素材選びとの密接な関係が見えてくる。

バイオフィリックデザイン(自然との共生)の台頭により、木目調・石目調のデコールへの需要は急増している。観葉植物や自然光と組み合わせることで、ワーカーのストレス軽減・集中力向上・創造性の向上が期待できるとされ、多くの先進企業がこのアプローチを採用している。フライドラー社のウッド系デコールは、リアルな木目表現と均一な品質を両立しており、大規模なオフィス改装でも統一感のある仕上がりを実現できるのが強みだ。

ネイチャーパレット(アースカラー)も注目のトレンドだ。テラコッタ・サンド・モス・ストーングレーといった落ち着いたアースカラーは、ホテルライクな上質感をオフィスにもたらしながら、長時間過ごしても疲れにくい視覚環境を提供する。ソリッド系デコールにおけるカラーバリエーションの充実は、こうしたニーズに的確に応えるものだ。

また、ウェルネスオフィスの概念が広まるなかで、表面素材の「清潔感」と「メンテナンス性」への関心も高まっている。化粧板は表面が緻密で汚れが浸透しにくく、日常的な清拭消毒にも対応できる。感染症対策が日常化した現代のオフィス環境において、この特性は見逃せない実用価値だ。

用途別・エリア別の素材選定ガイド

オフィスを構成するエリアごとに、求められる素材の性能と意匠性は異なる。以下に代表的なゾーンと素材選定の考え方を整理する。

エントランス・受付エリアは、来訪者が最初に企業の顔を見る場所だ。高い意匠性と耐久性の両立が求められ、大理石調・コンクリート調のハイグロス仕上げや、深みのある木目調が選ばれることが多い。傷がつきにくいこと、そして長期的に美観を保てることが優先条件となる。

執務エリア・デスク天板では、機能性が最優先だ。筆記時の適度な摩擦感、耐薬品性(消毒液への対応)、そして長時間のデスクワークでも目が疲れにくいマットな表面感が求められる。フライドラー社のマット系テクスチャは、これらの要件を満たしながら、ミニマルで洗練された印象を空間に与える。

会議室・コラボレーションゾーンは、企業ブランドのビジュアルアイデンティティを強く打ち出せるエリアだ。コーポレートカラーに合わせたソリッドカラー、あるいはアクセントとなるストーン調・テクスタイル調のデコールを組み合わせることで、印象的な空間演出が可能になる。

カフェテリア・フードエリアは、飲食を伴うため汚れへの強さが必須条件だ。かつては「汚れが目立ちにくい濃色」が定番だったが、現在はメンテナンス性の高い素材が充実したことで、明るいトーンや木質感のある仕上げでも安心して選択できるようになっている。

サステナビリティと素材選びの新しい基準

オフィスデザインにおける素材選定に、もうひとつの重要な視点が加わっている——サステナビリティ(持続可能性)だ。ESG経営への関心が高まるなかで、使用する建材・内装材の環境負荷を問う動きが、特に大企業を中心に加速している。

化粧板は、その構造上、少ない天然資源で最大限の意匠表現を実現できる素材だ。無垢材であれば一枚の板を使用するところを、薄いデコール層と基材の組み合わせで同等以上の美観と耐久性を達成できる。これはすなわち、森林資源の消費を抑えることに直結する。

フライドラー社はヨーロッパの厳格な環境規制(REACH・CARB等)に準拠した製造工程を維持しており、室内空気環境への配慮(低ホルムアルデヒド・低VOC)も徹底されている。長寿命設計による廃棄物の削減も、トータルでの環境負荷低減に貢献する。

空間の「質」が、人と組織のパフォーマンスを左右する

ハイブリッドワークの定着により、オフィスは「来る価値のある場所」であることを自ら証明しなければならなくなった。その証明は、最先端のテクノロジー設備だけでは果たせない。人が五感で感じる空間の質——光、音、香り、そして素材の触感と視覚的な美しさが、ワーカーの体験を根本から左右するからだ。

130年以上の歴史をもつフライドラー社の化粧板は、273種類のデコールと26種類のテクスチャという幅広い選択肢を通じて、あらゆるオフィスコンセプトに対応する。設計者のビジョンを素材の力で具現化し、使用者にとって働きがいを感じられる空間づくりを、長期にわたって支えていく——それが、この素材が現代のオフィスデザインで選ばれ続ける理由に他ならない。

オフィスの改装・移転・新設を検討されている方は、ぜひ素材選びの段階から私たちにご相談ください。I&Fでは、フライドラー社製品を含む豊富なサンプルをご用意し、プロジェクトの規模・予算・コンセプトに応じた最適な提案をご提供しています。

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