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ミラノサローネ2025レポート|最新デザイントレンド

素材・カラー・テクスチャの最前線から読み解く、 空間デザインの未来とフライドラー社130年の技術的蓄積

2025年4月、イタリア・ミラノで開催された世界最大級のインテリア・デザイン見本市「ミラノサローネ(Salone del Mobile.Milano)」。会場となるフィエラ・ミラノには世界190カ国以上からバイヤー・デザイナー・メディアが集結し、インテリア産業の今と未来が凝縮された6日間となった。本レポートでは、現地取材で得た最新トレンド情報を軸に、空間デザインに直結する素材・カラー・テクスチャの動向を徹底解説する。さらに、130年の歴史を持つフライドラー社(Frydelek)が誇る273種類のデコール・26種類のテクスチャが、いかにこれらのトレンドと呼応しているかを具体的に示していく。

ミラノサローネ2025 ― 会場を席巻した5つのキーワード

今年のミラノサローネで繰り返し耳にしたキーワードを整理すると、大きく5つに収束する。それぞれが独立したトレンドではなく、互いに連動して「次世代インテリアの文法」を形成していた点が印象的だ。

① Warm Materiality(温もりある素材感)

デジタル疲れと持続可能性への関心が高まる中、木・石・土・布といった自然由来の素材が改めてスポットライトを浴びた。しかし今年の特徴は、単なる「ナチュラル回帰」ではない点にある。テクノロジーを駆使して天然素材の質感を精緻に再現した高機能マテリアルが多数登場し、耐久性・衛生面・施工性を兼ね備えながら、手で触れたときの温かみを損なわない表面仕上げが評価された。

② Tactile Luxury(触覚的な高級感)

「見る」から「触れる」へ。視覚だけでなく触覚に訴えるデザインへのシフトが顕著だった。エンボス加工・立体的なリネン調・ストーンライクなザラつきなど、指先で感じるテクスチャが付加価値として前面に打ち出されていた。これはコロナ禍以降に加速した「自宅での質感体験」への需要と完全に連動している。

③ Quiet Maximalism(静かなるマキシマリズム)

ミニマリズム一辺倒の時代は終わりを迎えつつある。ただし「多く・派手に」ではなく、素材・カラー・形状を高度にコントロールしながら豊かさを演出する「上品な過剰」が主流だ。ウォームアース系のパレットにゴールドやブロンズのアクセントを効かせ、空間全体に重厚感と奥行きを与える演出が多くのブースで見られた。

④ Biophilic Reinterpretation(バイオフィリックの再解釈)

人間が自然と結びつこうとする本能的な欲求――バイオフィリックデザイン――が、より洗練された形で再登場した。苔・岩肌・流木・土壌といった自然のモチーフを、抽象的かつ高密度に表面デザインへと落とし込んだプロダクトが目立った。色彩も彩度を抑えたアーシーカラーが中心で、空間に「静寂」と「深み」をもたらしていた。

⑤ Circularity by Design(設計段階からの循環性)

環境への配慮はもはや付加価値ではなく、設計の前提条件となっている。再生材料の活用・長寿命設計・モジュール交換の容易さが評価軸として定着し、素材メーカー各社もサステナビリティを正面から訴求していた。

フライドラー社130年の技術的蓄積が示す「本物の質感」

1895年にドイツで創業したフライドラー社(Frydelek)は、2025年に創業130周年を迎えた。1世紀以上にわたって培われた表面加工技術と色彩設計のノウハウは、今年のミラノサローネが提示したトレンドと驚くほど高い親和性を持っている。

同社が現在展開する273種類のデコールは、単なるカラーバリエーションではない。木目・石目・コンクリート・ファブリック・幾何学模様など、空間の用途と時代感覚に合わせて体系的に設計されたデザインアーカイブだ。住宅・商業・医療・教育・ホスピタリティといった異なる空間カテゴリそれぞれに対し、最適な意匠を選択できる設計になっている。

さらに特筆すべきは26種類のテクスチャの存在だ。フライドラー社のテクスチャラインナップは、今年のトレンドキーワードである「Tactile Luxury(触覚的な高級感)」をそのまま体現している。シルクマットのような滑らかさから、リネン調エンボスの自然な凹凸、ストーンライクなザラつきまで、用途と空間イメージに応じた精緻な選択肢が揃う。同一のデコールを異なるテクスチャで展開することで、同じ色柄でも「上質なホテル」「リラックスできる住宅」「清潔感のある医療施設」と、まるで異なる空間表情を演出できる。これは130年のデータ蓄積と職人的な表面仕上げ技術なくしては実現できない唯一無二の強みだ。

ミラノトレンド × フライドラー対応テクスチャ 対応表

ミラノサローネ2025 トレンド 推奨テクスチャ 対応デコールカテゴリ 主な用途空間
Warm Materiality ウッドポア/リネン調エンボス 木目・ファブリック系 住宅・ホテルロビー・書斎
Tactile Luxury シルクマット/マイクロテクスチャ ストーン調・ソリッドカラー 高級マンション・ラグジュアリーSPA
Quiet Maximalism ストーン調/ヘアライン コンクリート・メタリック系 商業施設・エグゼクティブオフィス
Biophilic Reinterpretation ウッドポア/ラフストーン 木目・石目・土壌系 ウェルネス施設・教育施設・クリニック
Circularity by Design マット/ソフトタッチ ソリッドカラー・再生素材調 サステナブルオフィス・商業施設

2026年注目カラートレンドと素材の組み合わせ提案

ミラノサローネの会場で繰り返し目にしたカラーパレットは、これまでの「クールグレー×ホワイト」という組み合わせから大きく転換していた。2026年に向けて支持を集めるカラーキーワードと、それに最適な素材・テクスチャの組み合わせを以下に整理する。設計・施工・提案の各段階でそのまま活用できる実践的な内容だ。

カラーキーワード 推奨テクスチャ 空間イメージ 相性の良いデコールカテゴリ
ウォームサンド(砂漠の砂色) シルクマット/リネン調エンボス 南欧リゾート・ラグジュアリーロビー ストーン調・ファブリック調
フォレストグリーン(深みある緑) ウッドポア/マイクロテクスチャ 書斎・ウェルネス空間・ホテルSPA ウォームウッド・ソリッドカラー
テラコッタ(赤みある土色) ラフストーン/エンボス 地中海スタイル・カフェ・ブティック ストーン調・コンクリート調
チャコールブラック(深い炭色) ヘアライン/マット エグゼクティブ空間・ラグジュアリー店舗 メタリック調・ソリッドカラー
オフホワイト(温かみのある白) シルクマット/ソフトタッチ クリニック・教育施設・北欧住宅 ソリッドカラー・ファブリック調
ダスティローズ(くすんだ薔薇色) リネン調エンボス/ソフトタッチ 美容サロン・ブティックホテル・住宅寝室 ファブリック調・ソリッドカラー

用途別空間提案 ― 273種類のデコールが拓く設計の自由度

フライドラー社の273種類というデコールラインナップは、単に選択肢が多いということを意味しない。住宅・商業・医療・教育など、用途が異なるあらゆる空間に対して「最適な手触りの設計」を可能にするために構築されているのだ。以下に、用途別の活用イメージを示す。

住宅空間 ― 「生活の質」を素材で高める

毎日触れ、毎日見る住宅空間では、素材の質感が居住者のウェルビーイングに直結する。ミラノサローネ2025でも強調されていたように、視覚的な美しさに加え、触れたときの心地よさが住宅空間の満足度を大きく左右する。ウォームウッド系のデコール×ウッドポアテクスチャは、日本の住宅市場でも高い支持を集めており、リビング・寝室・書斎において上質な「木のある暮らし」を演出する。一方、キッチン・洗面・浴室周辺にはストーン調デコール×シルクマットテクスチャを組み合わせることで、清潔感と高級感を両立させた水回りが実現する。

商業・ホスピタリティ空間 ― ブランド価値を素材で可視化する

ホテル・レストラン・ショップにとって、インテリアはブランドの「体験装置」だ。来場者がドアを開けた瞬間に感じる素材感・温度感・重厚感が、そのブランドへの信頼感と直結する。チャコールブラック×ヘアラインテクスチャはエグゼクティブロビーや高級バーに、テラコッタ×ラフストーンテクスチャは温かみのある飲食空間に最適だ。273種類という豊富なデコールがあるからこそ、世界に一つのオリジナル空間を競合ブランドとの明確な差異化として設計できる。

医療・福祉空間 ― 「安心感」の設計

医療・介護施設では、素材が入居者・患者・スタッフの心理的安全性に影響する。硬質でコールドな印象を与えがちな医療空間に、ウォームサンド系のデコール×シルクマットテクスチャを採用することで、緊張を和らげる温かみのある環境が生まれる。また、耐久性・メンテナンス性・抗菌性能を兼ね備えた素材が求められる医療空間においても、フライドラー社の高機能ラミネートは優れた性能を発揮する。

教育・オフィス空間 ― 「集中」と「創造性」を引き出す環境

学校・大学・コワーキングスペース・コーポレートオフィスでは、空間の色彩と素材が学習効率・生産性・クリエイティビティに影響することが各種研究で示されている。フォレストグリーン系のデコール×マイクロテクスチャは集中力を高め、長時間いても疲れにくい環境を演出する。一方、オープンなコラボレーションエリアにはウォームサンド×リネン調エンボスを組み合わせ、心理的安全性の高いコミュニケーション空間を設計することができる。

ミラノサローネが示す「これからのデザイナーに必要な視点」

今年のミラノサローネを通じて強く感じたのは、「素材の選択がデザインの哲学そのものである」という認識の高まりだ。何を使うか・どんな質感にするか・どんな色と組み合わせるかという判断が、単なる美的選択を超えて、環境への責任・ユーザーへの配慮・ブランドの誠実さを表明する行為になっている。

その意味で、130年の歴史を持つフライドラー社の存在意義は非常に大きい。一時的なトレンドに流されず、職人的な品質と技術的な革新を両立しながら273種類のデコール・26種類のテクスチャを体系的に積み上げてきたこと。その蓄積こそが、設計者にとって最も信頼できる「選択肢の根拠」となる。

2025年のミラノが示したトレンドは、2026年・2027年の日本市場に確実に波及してくる。今から素材・カラー・テクスチャの方向性をアップデートしておくことが、競争力のある提案力につながる。フライドラー社のラインナップは、その準備に最適なプラットフォームだ。

まとめ

ミラノサローネ2025が示した最新デザイントレンドを総括すると、「素材の本物感・触覚的な豊かさ・環境との共生・静かな上質感」という4つの軸が今後のインテリア設計の基軸となることは明白だ。

フライドラー社が創業130年をかけて構築した273種類のデコールと26種類のテクスチャは、これらすべての軸に対応できる類稀なラインナップだ。世界の最前線と日本市場の実需をつなぐ橋渡し役として、I&Fはこれからも最新の情報と具体的な提案をお届けしていく。

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