MATERIALS BY INDUSTRY

図書館・公共施設の什器素材|耐久性重視の選び方

不特定多数が日常的に使用する公共什器だからこそ、 素材選定が空間の品質とランニングコストを左右する。

公共施設の什器素材が問われる理由

図書館・市役所・公民館・文化センターなど、公共施設の什器は不特定多数の市民が毎日触れ続けるという、民間施設とは根本的に異なる使用環境にさらされる。子どもから高齢者まで幅広い年齢層が利用し、長時間の滞在、搬入搬出時の接触、清掃のたびに発生する化学的負荷——これらすべてを10年・20年単位で耐え抜く素材でなければ、修繕・交換コストが施設運営を圧迫し続ける。

また、公共施設は景観条例や建築基準法に基づく防火・防炎性能の要件が民間よりも厳しく設定されていることが多い。素材の「見た目の美しさ」だけでなく、法令適合性・メンテナンス性・ライフサイクルコストまでを総合的に判断することが、公共什器の素材選定における第一原則となる。

公共什器に求められる5つの性能要件

① 耐摩耗性

カウンター天板・書架の棚板・閲覧テーブルなど、毎日数百回以上の接触を受ける部位は、表面が削れて白化・剥離しやすい。JIS規格に基づく耐摩耗試験で高評価を得た素材を選定することが基本だ。メラミン化粧板や高圧ラミネート(HPL)は摩耗への強さが特に優れており、公共施設什器の天板素材として長年の実績を持つ。

② 耐汚染性・清掃性

飲食物のこぼれ、油脂、マーカーインクなど、日常的な汚染に対してアルコール・中性洗剤で容易に拭き取れる表面平滑性と化学的安定性が必要だ。ポーラスな素材や凹凸の深いテクスチャは清掃の手間を増やし、衛生管理コストを押し上げる。公共施設においては、清掃担当スタッフの作業負担を最小化する素材設計が求められる。

③ 防火・不燃性能

消防法・建築基準法が定める内装制限の対象エリアでは、難燃・準不燃・不燃材料の区別を正確に把握した上で素材を選ぶ必要がある。特に避難経路上の什器や壁面収納は、認定番号取得済みの素材であることを設計段階から確認しておくことが不可欠だ。

④ 耐衝撃性・辺縁強度

書籍・什器備品の落下、台車・カートの接触など、辺縁部への衝撃は避けられない。ABS辺縁テープによる端部処理やポストフォーム加工により、欠け・割れ・剥離を防ぐエッジ設計が長寿命化の鍵となる。辺縁の仕上げを怠ると、わずかな衝撃でも内部の芯材が露出し、吸湿・変形を招く。

⑤ 環境配慮・SDGs適合性

公共施設は自治体が発注者となるケースが多く、グリーン購入法への適合やLCA(ライフサイクルアセスメント)の観点から素材が問われる機会が増えている。ホルムアルデヒド放散量F☆☆☆☆の取得はもはや最低条件であり、リサイクル材の活用・製造工程のCO₂削減まで踏み込んだ素材選定が入札要件に盛り込まれるケースも出てきた。

エリア別|公共施設什器の素材選定の視点

エントランス・総合案内カウンター

施設の第一印象を左右するエントランスカウンターは、意匠性と耐久性の両立が問われる。石材調・コンクリート調のデコールを採用したメラミン化粧板は、高級感を演出しながら傷・汚れへの強さを確保できる。受付カウンターの天板はR加工(曲面加工)が施されることも多く、加工適性の高いメラミン系素材が設計自由度でも優位に立つ。

閲覧室・スタディエリア

図書館の閲覧テーブルは、長時間にわたる筆記・PC作業・資料の広げ置きに耐える必要がある。表面の光沢感が強すぎると照明の映り込みで視認性を損なうため、マット〜セミマットのテクスチャが推奨される。木目調デコールは温もりのある空間づくりに貢献し、利用者の滞留時間・満足度向上にもつながることが施設運営者から報告されている。

書架・収納什器

書架は書籍の重量(1棚あたり40〜60kg以上になることもある)を支える棚板の強度・たわみへの耐性が最優先だ。18〜21mm厚のパーティクルボードにメラミン化粧板を貼り合わせた構成が標準的だが、大スパンの棚板には鋼板との複合構造も検討される。棚板端部のテープ処理は剥離しにくいPVC・ABS素材を選び、長期メンテナンスフリーを目指したい。

トイレ・水廻り周辺

公共施設のトイレや手洗いエリアに面した什器・収納は、湿気・結露・清掃用洗剤への耐性が必須だ。コア材には防湿処理済みのMDFや合板を採用し、表面材には耐薬品性に優れたコンパクトラミネート(全層メラミン含浸紙のみで構成)が最適解となる。コンパクトラミネートは芯材が存在せず、水分が内部に侵入するリスクがないため、水廻り什器の長寿命化に直結する。

キッズスペース・学習コーナー

子どもが主に利用するエリアでは、転倒時の安全性・鉛筆や粘土などによる汚れへの対応・ホルムアルデヒド等の化学物質放散量の低さが重視される。丸みを帯びた辺縁処理と、F☆☆☆☆以上の素材使用は絶対条件とし、カラフルなデコールを組み合わせることで空間のアイデンティティを演出することも可能だ。

フライドラー社の素材が公共施設什器に選ばれる理由

ドイツ・フライドラー社(Friedlander)は、1894年の創業から130年以上にわたり、世界の建築・インテリア市場に高品質な表面材を供給し続けてきたメーカーだ。長年の製造実績と技術の蓄積は、公共施設が求める「信頼性」の根拠となる。

フライドラー社の製品ラインナップは273種類のデコール(柄・色)27種類のテクスチャ(表面質感)を擁し、設計者・インテリアコーディネーターの創造的な要求に応え得る圧倒的なバリエーションを持つ。木目・石目・コンクリート・ファブリック調まで多彩なデコールをベースに、ハプティックな質感を持つエンボステクスチャを組み合わせることで、単なる「貼り材」を超えた空間体験を実現する。

品質面では、ヨーロッパの厳格な環境基準をクリアし、耐摩耗・耐衝撃・耐汚染の各試験において高い評価を得ている。公共施設案件で重視される耐久性・防火性・環境適合性のすべてにおいて信頼できる素材として、国内の図書館・文化施設・庁舎プロジェクトへの採用実績を積み上げている。

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